今日は『iDeCo』について書いていきたいと思います。
皆さん『iDeCo』やってますか??
現在はまだ加入条件が厳しいとはいえ(←2022年から加入条件が緩和される予定です)、2020年時点での加入者数150万人なので、まだ日本の人口の1%くらいの人しか使ってないんですね。
この数字を見ると「何か聞いたことはあるけどよく分からん…」とか「制度がよく分からなくて結局手をつけてない…」とかいう人も多いのではないでしょうか。
そんなiDeCoについて、今日もなるべく分かりやすく説明しますね。
iDeCoとは?
そもそもiDeCoとは何か?ですが簡単に言うと『自分で作る年金』です。
今から毎月コツコツと『投資信託』を買っておいて、歳をとって収入がなくなった(減った)時に少しずつ引き出す為の制度です。
「投資信託…何か難しそう」とか「毎月買うの面倒くさい…」とか思われたかもしれませんが、基本的には1回設定してしまえば、あとはほったらかしでOKな制度なんです。
iDeCoのメリット
そう言うと「普通に投資信託買うのとは違うの?」となるかと思いますが、iDeCoには下記のメリットがあります。
メリット①税優遇
具体的には普通に投資信託を買うと、儲けが出たら税金が20%かかるんです。
しかしiDeCoを使うと、儲けにかかる税金がかからないんです。
(運用益の非課税)
メリット②投資信託を買った分税金がオトクになる
先程『毎月コツコツと投資信託を買う』と言いましたが、この毎月投資信託を買った分だけ税金がオトクになるんです。(所得控除というものです。)
こむずかしい話はしませんが、一般的な所得の方なら20%から30%くらい、税金(所得税と住民税)が安くなります。
月2万円、年間24万円積み立てるとすると、約5万円〜7万円、税金が安くなることになります。
結構大きいですよね笑
(…とは言ったものの、実は年金として取り崩す際に少し税金がとられるので、必ずしも上記金額がまるまるオトクになるとは言い切れないんですよね。)
iDeCoのデメリット
このように、税金面で大きな恩恵のあるiDeCo…ただし、もし何もデメリットがなければもっと普及していてもおかしくないですよね。
そこで、iDeCoのデメリットについて整理します。
デメリット①60歳になるまで引き出せない
1番のデメリットはiDeCoは基本的に『60歳になるまで引き出せない』という点じゃないかと思います。
自分の資産なのに、自由にできないのは、ともすると不思議に思うかもしれませんが…とにかく、一度iDeCoで購入した投資信託は60歳までは引き出せない、と考えておいて下さい。
(解約もできません。)
idecoを利用するという事は、60歳になったら開けるタイムカプセルに毎月お金を入れていくイメージですね。
デメリット②使用条件が厳しい(2022年に緩和予定)
実はiDeCoは誰でも使える訳ではないんですね。
結構ここら辺はややこしい(他の年金制度が絡んでくる)ので、本当に簡単に言い切ってしまうと…
大きな会社に勤めている方は使えない可能性が高い
という事だけ、まずは頭に入れておいてください。
大きな会社では、会社独自の年金制度(確定拠出年金制度など)がある事が多いのですが、それがあるとiDeCoに入れなかったりするんですね。
ただし、2022年には、会社独自の年金制度(確定拠出年金制度など)がある場合でもiDeCoへの加入ができるようになる予定です。
デメリット③購入できる商品が少ない
これはデメリットと言っていいのかちょっと微妙ですが…。
何度も述べているように、iDeCoは『投資信託』を買う事になるんですが、iDeCoで買える投資信託はそんなに多くない(多くても30種類程度)んです。
iDeCoの目的が『個人年金づくり』で、もし運用に失敗すると『人生詰んだ』となる可能性もあるので、比較的安全に運用できるよう、あえて制限をしているのだと思います。
なので、カスタマイズの自由はそう大きくはありません。
しかし、基本的なインデックスファンドは揃っているので、個人的には不満には思ってません。
あとは、iDeCoで買える投資信託は有名(代表的)なものばかりで、どれも安心して購入できるものばかりなので、まずはiDeCoで買える投資信託をしっかりみていく事で、自分の証券口座で(iDeCoを使用せずに)購入する投資信託の良否を判断する目を養えるのではないか、とも思います。
デメリット④自分で運用方法を決めなくてはならない
これもデメリットと言っていいのかちょっと微妙ですが…。
先程iDeCoで買える投資信託はそんなに多くないと言いましたが、それでも、低リスク(元本保証)のものから、ハイリスクのものまであります。
(ハイリスクと言っても、投資信託全体の中では全然安全なレベルです。)
そのため、各投資信託の特徴(メリットとデメリット)をしっかりと把握して、自分にとって何が最適かを自分で決める必要があります。
そう言う意味だと、多少の金融知識は必要になってくるかな、と思います。
デメリット⑤無限にできない(上限あり)
税優遇に優れたiDeCoですが、無限に認めてしまうと流石に国も税金が取れなくて困ってしまうので(?)、毎月iDeCoで買える投資信託の額には上限があります。
この上限ですが、こちらも細かく分かれているので簡単に言い切りますと
公務員→月1万円まで
会社員→月2万円まで
個人事業主→月7万円まで
という感じで覚えておいてもらえると良いかと思います。
iDeCoをやった方がいい人
iDeCoは『税金的には』やった方がオトクなのは間違いないです。
ただ、では無条件に『さぁ皆さん、是非iDeCoをやりましょう!』と言い切れるかと言うとそうではないんですよね。
やはり大きいのが60歳になるまで引き出せないという点。
『ちょっと病気でまとまったお金が必要になって…』とかになっても原則として引き出し(解約)NGです。
なので、個人的に思う、iDeCoをやった方がいい人というのは、
『必要最低限の預金(貯金)がある人』
になります。
むしろ、必要最低限の預金(貯金)があるなら是非iDeCoをしましょう!
必要最低限の預金(貯金)は人の価値観にもよりますが…概ね月の手取りの3ヵ月〜半年分くらいが目安と言われていますかね。
具体的にどやって始めるの?
ここでは本当に簡単にiDeCoのやり方を解説します。
手順①iDeCo専用の証券口座を開設する
ネットで『iDeCo 口座開設』と検索すればすぐ出てくるかと思いますので、よさそうな証券会社で口座を開きます。
iDeCoはiDeCo専用の口座があるので、既に普通の証券口座を持ってる方でも、別途iDeCo専用の証券口座を開設する必要があるのでご留意ください。
ちなみに私はSBIを利用しています。
iDeCo口座はひとつしか作れないので、他の証券会社のiDeCo口座と比較はできないのですが、SBIは手数料も無料で、運営歴も長いので、無難かなと思います。 (私がSBIにした理由は、開設した時、1番手数料が安かったからです。ちなみに今は無料です。)
もし私がこれからiDeCoを始めるとして、検討するならSBIか楽天かな、と思います。
ちなみに繰り返しですが、SBI証券や楽天証券で普通の証券口座を持ってる方でも、iDeCoをやる場合は別途iDeCo専用の証券口座を開設する必要があるのでご留意ください。
同じSBIでも…
↓こちらが『iDeCoの口座』で
↓こちらは普通の証券口座です
手順②毎月の購入額を決める
口座を開設したら、毎月いくら投資信託を購入するかを決めます。
5,000円から先程述べた上限額の範囲内で自由に決められます。
ちなみに、この決めた毎月の購入額は、iDeCoの証券会社に紐づけた(引き落とし口座にした)銀行から毎月自動的に引き落とされます。
なお、この購入額は途中で変更できるので、「子供にお金がかかるようになってきて、iDeCoが少し負担だな…」となった場合でも、調整は可能です。
iDeCoを継続して購入したいのであれば、最低でも毎月5,000円は購入する必要はあるのですが、それすらも厳しい場合はゼロ(休止)する事も可能です。
手順③毎月の購入額の範囲内で何を買うか決める
毎月の購入額を決めたら、具体的にどの投資信託を購入するかを選びます。
先述の通り、多くとも30種類くらいの中から、どれにいくら買っていくかを決めます。
ちなみにこちらも途中で変更する事が可能です。
そのため
若いうちはリスクが取れるので、ハイリスクの投資信託を購入しておき、60歳に近づいてきたら、比較的安全な投資信託を購入する
といった事も可能です。
手順④あとはほったらかしでOK
ここまで(③まで)やってしまえば、あとは毎月勝手に購入代金が銀行口座から引き落とされて、毎月自動的に設定した通りに投資信託を購入額のしてくれるので、基本的に毎月やらなければならない事はありません。
ほったらかしでOKです。
(私自身も半年に1回開くかどうかです笑)
まぁ、上記の通り、たまーーーーに見直して、『購入商品はこれでいいかな』とチェックするくらいでいいと思います。
(私はiDeCoを始めて10年以上経ちますが、購入商品の変更をした事は2〜3回くらいです笑)
必要最低限の預金(貯金)があるなら是非iDeCoをしましょう!
2022年からはiDeCoを使える方が増えると思うので、今使えない方も、今から少しずつ勉強していくといいかと思います!