FIRE 最速で経済的自立を実現する方法 / グラント・サバティエ

今日はこちらの本の紹介を。


FIRE 最速で経済的自立を実現する方法 / グラント・サバティエ

紹介というよりも、メモをしながら読んだので、要約記事に近いかもしれません。

こちらの本ですが、全体的な感想としては

・FIREに必要な事項(稼ぐ、貯める、増やす)の具体的方法が、網羅的に記載されている
この1冊を理解できれば、特に他のFIREに関する書籍はいらない気もする
→ただし、日米の違い(特に不動産や社会保険、税優遇制度など)があるため、日本で行う場合は多少のアレンジが必要
→翻訳書籍の為やや読みづらかったり、具体的かつ網羅的に記載されている為、結構なボリュームになっており、故に全体感が掴みづらかったり(今、稼ぐ、貯める、増やすのどの事を書いているのか、木を見て森を見ずになりかねない)するため、完全な初心者向けではない気もする
→ただし各章の最後にまとめがあるので、そこだけ読んでもよいかもしれない
・中でも「稼ぐこと」に重点を置いている
FIREは楽ではない事をしっかり述べている

といったところでしょうか。

繰り返しですが、私の読書メモなので、長いです笑

 

第1章 お金とは自由


プロローグ。FIRE(経済的自立)を達成したノウハウを7つのステップで説明するよ、という内容。

ちなみにそのステップとは

1.自分の目標とする数字を把握せよ
2.いま持っている金額を計算せよ
3.お金に対する考え方を根本的に改めよ
4.予算を立てず、あなたの貯蓄に最も大きな影響を与えるものだけに集中せよ
5.9時5時の仕事をハック[工夫、効率化]せよ
6.儲かる副業を始め、収入源を複数持とう
7.できるだけ多くのお金をできるだけ早く、できるだけ頻繁に投資せよ

第2章 時間はお金よりも貴重


一般的に言われているようなアプローチをしていてはリタイアは不可能。

・一般的には『収入の5〜10%は貯蓄しろ』と言われるが、それでは足りない。65歳でリタイアするにしても収入の20%は貯蓄する必要

・早期リタイアしたければ『稼ぐ力』を伸ばす必要がある。現在はネット社会でそのハードルは低い。同時に、『大金を稼ぐ事は無理』という過去や周囲の思い込み(考え方)は捨てるべき

・お金は有限ではない。『収入=給料』と考えると有限(上限)に見えるが、収入を増やす他の手立てはある。お金を『希少なもの』と捉えると、過度な節約に走りがち

・運用にしても収入源の構築にしても『多くの時間』をかければいいという事ではない。『早く』始めればそれだけ得られるお金は増える

・人生の貴重な『時間』を得るためには、より多くのお金を、より早く、より頻繁に稼いで投資すること

第3章 あなたの目標とする数字は?


・必要なお金が少なければ、それだけ早く経済的自立は可能(そして、その『必要なお金』はあなたが思っているよりおそらく少ない。)

・トリニティスタディの説明(ここでは割愛)
→必要な額(年間の金額)の25倍を『株式:債券=75%:25%』で保有する

・トリニティスタディより更に保守的に、下記方法を推奨
→期待年間支出の25倍以上を貯蓄
→投資収益の取崩しは出来る限り先延ばしに
→1年分の現金をプールしておく
→マーケットが好調でも出来る限り支出は少なく
→投資元本にはなるべく手をつけない

・支出が少なければ『必要なお金』は減り、貯蓄に回せるお金も増える。すなわち、早く経済的自立にたどり着ける
→我々は『他人のライフスタイル』に捉われ、心から重要ではないもの(=心から好きな生活を送るために必要なものではいもの)にお金を使いがち
→“経済的自由とは突き詰めると、何が本当に自分に喜びをもたらすのか、何が自分にとって重要なのか、そうした問いに対して自分に正直になること。真に大切な事にお金を使い、そうではない事にはお金を節約する。その他のあらゆること−友人、隣人、同僚が何をしているのか、何を買っているのか、何を言っているのか、何に散財しているのか−はただのノイズ”

・どこに住むかによって、大きく生活費は異なる(どうしても生活費が高い地区に住む必要があるのか?)

・副収入があれば経済的自由はより早く近づく

・『必要なお金』は多額になる。なので、より達成しやすくするため、毎月 / 毎週 / 毎日に落とし込む。

第4章 あなたの今の立ち位置は?


・純資産(資産−負債)をまずは計算し『必要なお金』までの金額を算定

・お金と毎日向き合い、少しでもお金を貯める方法を考える(『一度投資に回せば後は放置(自動化)というが、それでは不十分)

第5章 次のレベルへ


・富を築く方法の変数は 収入 / 貯蓄 / 支出

・経済的自由に早く到達したければ、収入を増やす方法が影響力が大きい(とは言え、貯蓄率も大きな影響力をもっている)

・『可能な限り多くの手段を利用して、お金を稼ぐ』事を“エンタープライズ・マインド”と定義。インターネット環境が整った現在、エンタープライズ・マインドを身につけてお金を稼ぐ事はかつてないほど容易。

・安定性や社会保障、人脈の広がり等のメリットがあるフルタイム(雇用)をベースにしながら、副業にチャレンジし、徐々に副業の規模を拡大して収入を増やす

・増やした収入は早く投資に回して複利の恩恵を受ける

第6章 それに見合う価値があるのか?


モノを買う時の判断軸を述べた章

①幸せをもたらすか?
→小さい買い物なら何の気なしにしていい訳でも、逆に何でもかんでも節約すれば良い訳ではない。自分にとって『本当に価値がある(=幸せになれる)か?』を問うように。

②これを買うためにいくら稼がなければいけないのか?
→定価300円でも、税金や社会保険料などを考えると、400円くらい稼がなければいけない。

③これを買うために人生の何時間を差し出しているのか?
→自分の(実質)時給の何時間(何分)分の買い物なのか。その分、経済的自立の到達を遅らせる事になる。

④それを買う余裕があるのか?
→自動車ローンや住宅ローンを借りる時は、純資産や収入を勘案して必要最低限だけにしておくべき。

⑤%で見る
→3ドルと4ドルは1ドルの違いだが、%にすると25%違う。投資の世界で25%のリターンはデカイ。ただ、①の通り、『幸せをもたらす』のであれば、高くても買えばよい。

⑥安く手に入れられないか?
→中古品とかではダメか?時間かけ過ぎるのは良くないが安い店を発掘しておく事は投資効果がある。

⑦便利さにいくら払っているか?
→例えば自炊と外食を比べ、その差額に本当にサービスとしての価値があるか考える

⑧毎年これにかかる費用はいくらか?
→1回あたりや月額は安くても、チリも積もれば。繰り返し発生する支出を見直す事は支出を抑える事に貢献する。

⑨1回当たりの費用はいくらか?
→高額な買い物をする場合、使用頻度で割る。商品を選ぶ際は、その差分の価値があるか考慮する。

⑩そのお金は将来どのくらいの価値になるか?
→複利効果(将来価値)を踏まえて支出するかを考慮する。

⑪この貯蓄で将来のどのくらいのの時間(自由)を買っているか?
→消費ではなく投資に回す事で、どのくらい経済的独立が近づくのかを考慮する。

第7章 あなたにとって必要な唯一の予算


・(筆者的に)予算は必要ない。支出に占める割合の高い住居費、交通費、食費(以上3つで支出の6割)を見直す(最適化する)事で、貯蓄率は上げられる

・居住費はルームシェアやハウスシッティング(=旅行や長期で家を空ける間、家やペットを見守る仕事)、ハウスハッキング(=使わない部屋を貸し出す)などで下げる

・交通費は、できれば車を持たない、買うにしても中古車にする、などにより下げる

・食費は家庭菜園、自炊、大量購入により下げる

第8章 9時5時の仕事をハックしよう


・フルタイムの仕事をいかに短時間でより多くのお金を稼ぐための踏み台として利用するか

・短期的には自分の市場価値を上げる(=自己投資)、給料と福利厚生を最大化させる。長期的にはナレッジや人脈を得る。

・会社の福利厚生(保険や税優遇)を最大限に利用し、リモートワーク(自由な時間の獲得)の許可をもらう。

・価値のある(=会社に利益をもたらせる)存在になれれば、昇給や福利厚生の交渉もできる。自分の価値は自分の実際の成果や、転職エージェントなどで把握できる

・ナレッジや人脈を得て、リモートワークなどで得た自由な時間を利用して副業をする。副業が軌道に乗れば、そちらで独立する

第9章 より少ない時間でより多くのお金を稼ぐ


・より早く大金を稼ぐには儲かる副業を大きくする必要がある

・より早く経済的独立に到達したければ、副業で稼いだ額は投資に回す

・リモートワーク等で自由時間を増やしたり、日常生活の時間の使い方を見直し、副業に費やし、最大限お金を稼ぐ

・他人のビジネスの為に働く(≒業務委託)より、自分のビジネスの為に働く方が、自由度も得られるであろう金額も大きい。もっと言えば不労所得(オンラインコースの作成、アプリ制作、本の執筆、ブログなど)は最も儲かるが、その分立ち上げるのは容易ではない

・副業をやる際は下記を基準に選ぶ
①好きな事
②稼げる事
③価格を出来るだけ上げる(適切に価値を評価)事
④副業の売上が安定や拡大してるなら拡大(従業員を雇うなど)

第10章 投資戦略の7つのステップ


・本書が勧める投資戦略は①リスクが最小(=リターンが最大)②手数料が最小③税金が最小になるような投資

・その為に下記ステップを踏む
①短期的(5年内)に必要な資金預金や債券で、長期的に運用できる資金は株式で
②貯蓄の目標金額を設定し、どんどん貯蓄率(額)を引き上げる
③アセットアロケーションを決める&定期的なリバランシング
→リタイアまでの期間が長ければ株式比重を高く、リタイアが近ければ債券比重を高くする
④手数料を抑える
⑤正しい資産を選択する
→インデックスファンドを推奨
⑥税優遇口座(日本でいうNISAや iDeCo)を最大限活用
⑦課税口座への投資

第11章 不動産投資


不動産に関しては、日米での価値基準が大きく異なる(不動産価値 : 米→上がっていく / 日→下がる)為、日本ではそこまで参考にはならないと思うので、詳細は割愛。

不動産投資は住宅ローンを借りてレバレッジをかけられる(頭金を抑えられればそれだけリターンは大きくなる)ので、多くの点で株式より優れている

第12章 十二分な資金を確保するための戦略


投資資金の取崩し方法に関する章。

・アセットアロケーションを保守的(債券比重を上げる)にする

・出来るだけ取崩しせず、不動産収入、副業収入から毎月の支出を賄うように

・基本的には3〜4%の取崩しであれば投資資金は枯渇しないが、その時の市場状況を見て調整する

・取り崩すのは課税口座から(税優遇口座はなるべく残す)

第13章 将来を最適化するためのフレームワーク


・色々学んできたが、実践しなければ絵餅。とにかく少しでもやる

・我々は時間浪費のプロ(ネットサーフィンしたり、テレビドラマ見たり)。しかし時間は我々にとって最も貴重な資産である事を忘れない

・経済的独立は1日にしてならず。しかし、目標は毎日(もっと言えば毎時間、毎分)に落とし込み、毎日クリアする

第14章 より豊かな人生を送る

エピローグで特筆すべき点なし

 

以上、長々となりましたが、しっかり理解すればとてもいい本だと思いますので、興味があればどうぞ。

以上、参考になれば嬉しいです。
今日もありがとうございました。